《釣り》茨城・涸沼川でチチブ狙い 数釣り簡単、入門に最適

茨城新聞
2022年10月2日

魚を釣ってみたい、でも何から始めていいのか分からない。そんな入門者に最適なのがハゼの一種、チチブ釣りだ。アウトドアコーディネーターのYURIEさん、夫のションPさんとともに茨城県大洗町の涸沼川へ出かけ、リールざおでヘチ(岸際)を攻める釣りにチャレンジした。

チチブは涸沼の汽水域などに生息し、簡単に数が釣れる。今回狙うヌマチチブはずんぐりして、体色は茶色もしくは焦げ茶色。頭部側面から腹部に白い斑点がある。背びれの半分くらいにかけて、しま模様がある。

しま模様で愛嬌(あいきょう)ある顔つきのチチブ

 

 

涸沼川の砂泥地に生息し、周辺のくいや消波ブロック周りがポイント。ヘチで10センチ前後が釣れるため、浮きを使った延べざお(リールのないさお)でも数釣りできる。

タックルは、さお先が柔らかく当たりが取りやすい2メートル前後のトラウト用ルアーロッドに、1号のナイロン糸100メートル巻きのリールを合わせた。ちょい投げ用のさおやバスロッドでも代用できる。

仕掛けはてんびんに蛍光オレンジのナス型3号。赤ハゼバリ6号の1本針にした。根がかりの多いポイントもあるので、仕掛けの予備は多め。餌はアオイソメを用意した。

ハゼの活性は時間帯によって大きく変わる。潮が流れるときの方が食いは断然よく、潮見表などで潮の流れる時間帯を確認しておくとなおよい。

午前10時に釣行開始。まずさおの投げ方、リールの使い方等を説明。早速10メートル付近へちょい投げ。そのままズル引きすると根がかりするので、さおを立て軽く誘う。5回投げたが当たりはこず、場所を移動した。

今度は私が手前にあるヘチへゆっくりと仕掛けを落とし、上下に揺らして誘いをかけると、すぐに「ぐぐっ」と当たりがきた。アワセを入れて釣れたのは、本命のチチブ8センチだった。

2人にもヘチ際を狙うようにとアドバイス。最初は当たりがあってもかからなかったが、徐々にこつをつかみ、待望の7センチのチチブを釣り上げた。

1時間ほどだったが最終的な釣果は6~8センチのチチブ4匹。「釣れて楽しかった」という2人の言葉がうれしかった。チチブは唐揚げやてんぷらにいいが、この日は全てリリースした。涸沼川のハゼは釣れても2、3匹と低調だったが9月に入りやっと釣れだし、10匹以上釣る人も出てきた。11月ごろまで楽しめるだろう。(金丸釣具店店長・石田直也)