広がる交流、リピーターも 大田原「はちまるマルシェ」1年 会場変更、にぎわい増す

下野新聞
2022年8月19日

【大田原】毎月第3日曜に本町1丁目の成田山遍照院で開き、オーガニック(有機)農法で栽培した農産物などを販売する「はちまるBIOマルシェ」が、7月の開催で1周年を迎えた。新型コロナウイルス禍で中止を余儀なくされたこともあったが、会場を現在の場所に移して利便性を高め、出店者や来場客が徐々に増えてきた。事務局の小林真弓(こばやしまゆみ)さん(66)=佐久山=は「多くの人にゆっくり楽しんでもらえるマルシェになった」と喜んでいる。

マルシェは、小林さんと福原、農業松本(まつもと)かほるさん(62)が中心となって企画。昨年7月から、県北地区の農家やクラフト作家らが野菜やパン、工芸品などを販売している。

会場は当初、中央2丁目の中央多目的公園だったが、より広く駐車場もある場所を探し、遍照院の高野照教(たかのしょうきょう)住職(58)が「コロナ禍で大火渡り祭などを中止している。広い境内を有効活用してほしい」と2人に協力。今年1月から遍照院で開いている。出店者らは境内の掃除や草刈りなどを行い、感謝の気持ちを表している。

出店数は、スタート時の20店から30店以上に拡大した。ワークショップなど体験型の出店も増加。竹馬やお手玉などが楽しめる子ども広場を設ける工夫も凝らしている。松本さんは「若いママたちが子どもを連れて来てくれるようになって良かった」と話す。

寺院でのマルシェについて、来場者からは「雰囲気が良い」「のんびりできてすがすがしい」といった声が出ており、リピーターが増えている。

1周年を迎え、2人はさまざまな交流ができるマルシェの良さを実感。「オーガニックの良さを知らない人にも『お寺のマルシェ』での買い物を楽しんでもらえたら」と口をそろえた。今月の開催は21日午前10時~午後3時。(問)小林さん090・3572・6437。