「閻魔市」開催へ 朝市開催日に閻魔像を特別開帳 大田原

下野新聞
2022年6月24日

【大田原】市内のNPO法人ナチュラルは、毎月第4日曜に開いている「おおたわら日曜あさいち」を、今月26日の開催分から「閻魔(えんま)市」として開く。会場の山の手1丁目、山の手整骨院の駐車場に隣接する洞泉院(とうせんいん)が協力し、開催日に同寺が祭る閻魔像を特別開帳する。同法人の高野正希(たかのまさき)理事長(55)は「歴史ある寺への参道として朝市をつなげることで、まちを活性化していきたい」と話している。

 あさいちは2003年から毎月開催。野菜や雑貨、衣類などを販売する約30店が出店するほか、特設ステージで音楽ライブなども行っている。新型コロナウイルス禍により中止した期間もあったが、今月で214回目を迎える。

特別開帳は15年ほど前から企画していたという。あさいちに毎回400人ほどが訪れにぎわう中、高野理事長はさらなる活性化のため、「お参りする文化をあさいちに取り入れ、周辺の寺や店にも範囲を広げていきたい」と考えていた。

あさいちの会場から洞泉院まで徒歩1分の道を「閻魔様の小径」として整備。のぼり旗を10本立て、それを目印に歩くとお参りすることができる趣向だ。同寺の郷純一(ごうじゅんいつ)住職(74)は「寺や神社があると、お参りする人が増えて繁栄する」と相乗効果を期待している。

開催に当たり、周辺店舗も駐車場を貸し出すなどして協力する。雑貨店「メゾン ド クチュール」の経営者の一人、栗田理恵(くりたりえ)さん(51)は「コロナ禍で人通りは減っている。歩くだけでも楽しめるように地域全体の活性化につなげていきたい」と話している。

あさいちは午前8時〜午後1時。(問)同法人0287・24・0990。