歴史遺産舞台にケーナや神楽 足利・樺崎寺跡でコンサート

下野新聞
2016年10月21日
樺崎寺跡の浄土庭園に浮かぶ島でケーナを演奏するRenさん

 【足利】樺崎町の国指定史跡「樺崎(かばさき)寺跡」の浄土庭園に浮かぶ島を舞台とした演奏会が16日、開かれた。市出身のケーナ奏者Renさんが、童謡「ふるさと」や自身のオリジナルソングなどを演奏。約280人が訪れ、自然に囲まれた歴史遺産の中でケーナの美しい音色を楽しんだ。

 コンサートは、樺崎八幡宮(はちまんぐう)氏子社中と同寺跡愛護会が主催。2017年度予定の浄土庭園の復元を記念して開かれた。

 樺崎寺は1189年、足利氏第2代目の義兼(よしかね)が創建したとされる。浄土庭園を備えた華麗な寺院として繁栄したが、足利氏の没落に伴い15世紀中頃から衰退。明治維新後の神仏分離令で寺の内部にあった樺崎八幡宮が残され、樺崎寺は廃寺となった。現在は復元工事が進んでいる。

 コンサートでは、島へと渡る橋やスピーカーを特別に設置。Renさんに加え、樺崎八木節愛好会や八幡こども太鼓クラブ、樺崎八幡宮太々神楽保存会も演奏や神楽を披露した。

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