絵画でワンダーランド 茨城・笠間・日動美術館 国内現代作家の60点

茨城新聞
2022年8月8日

国内で活躍する現代作家らの作品を一堂に集めた企画展「絵の中のワンダーランド」が、茨城県笠間市笠間の笠間日動美術館で開かれている。幅10メートルを超すキャンバスに描かれた巨大な花や、動物たちによるコミカルな世界など、同館の所蔵品を中心にした約60点を紹介。各作家の個性が光る不思議な世界が楽しめる。

会場には絵画や版画、彫刻など約50人の作品が並ぶ。渡辺香奈さんの油彩画「The River」は、120号を8枚つなぎ合わせた大作。人生の禍福が花や果物などの対比で表現され、遠近法を使ったトリックで迫力たっぷりだ。

初公開作品からは、樹脂製クリームを絞り出して描く渡辺おさむさんの「Cream painting-糸杉のある麦畑-」を含む2作品や、斎藤将さんの「たいやきぱんだ」などが見どころとなっている。

宇都宮市から来た伊藤節子さん(74)は「陶器や絵画が好きで笠間に来た。良い作品をゆっくりと鑑賞できた」と笑顔。同館学芸員の川崎みなみさんは「親しみやすい作品が多く、子どもから大人まで楽しめる。お気に入りの1枚を見つけてほしい」と来場を呼びかけている。

9月25日まで。午前9時半~午後5時。月曜休館(同19日は開館、同20日は休館)。第6回「全国こども絵画コンクールin かさま」を同時開催中。