くじらの大ちゃん、CFで修繕費工面 地元住民ら支援呼びかけ 茨城・ひたちなか
■平磯海水浴場
ひたちなか市の平磯海水浴場のシンボル、海中滑り台「くじらの大ちゃん」を再生させようと、生みの親の一人で海水浴場近くの旅館「平磯館」を営む磯崎順三さん(82)ら地元住民が、傷の修繕や再塗装する費用を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。目標額は350万円。磯崎さんは「このまちを見守り、多くの人に元気を与えてきた大ちゃんをよみがえらせたい」と話している。
大ちゃんは全長15メートル、高さ2・3メートル、重さ5トンの強化プラスチック製。どんな天候でも目立つ朱色で、かわいらしい笑顔は子どもたちに人気だ。
1983年に磯崎さんら地元住民が、平磯に来たいと思ってもらえる物を造ろうと企画し、海を象徴するクジラの形にした。名前は、当時甲子園で活躍していた早稲田実業高の荒木大輔投手にちなんでいる。
これまでは5、6年に1回修理してきたが、東日本大震災や海水浴客の減少、新型コロナウイルスの影響などで修繕費用を捻出できずにいる。メンテナンスは震災後を最後にできていない。長期間、波風にさらされた大ちゃんは、多くの傷が付き、塗装が剥がれるなど傷んできたため、CFでの費用調達を目指すことにした。
返礼品は、寄付金額に応じて大ちゃんの箸置きや地元特産の干し芋、干物、ゆでだこなどを提供。30万円で尾びれ部分に名前か企業名を掲示する。
集まった費用で海岸沿いに二つあるクジラの標示塔や「平磯ビーチへようこそ」と書かれた案内看板も修繕する予定。
磯崎さんは「平磯のシンボルらしく、きれいに直したい。多くの人に支援してほしい」と協力を呼びかけた。
CFの締め切りは9月23日。CFのアドレスはhttps://camp-fire.jp/projects/view/580032