特別製「散華」を作成 那須三十三所観音霊場会 札所巡り再興33周年記念 全部集めれば観音経完成

下野新聞
2022年6月29日

【那須塩原】那須地域の33寺院で構成する那須三十三所観音霊場会はこのほど、各寺院を巡る「札所巡り」の再興33周年を記念した取り組みを始めた。法要の際、花の代わりにまく紙「散華(さんげ)」の特別製として、観音経に基づいた漢字を1文字ずつ散華に記したものを用意。参拝者が各寺院を巡って入手し、記念色紙に貼ると観音経の一節が出来上がる趣向だ。

札所巡りは、観音経で仏が33の姿に変えると説かれていることにちなみ、霊場会所属の各寺院を巡拝する。古くから行われたものの昭和初期に廃れ、1987年に再興した。2020年に寺院の数と同じ33周年を迎えた。

霊場会は20年に記念事業を行う予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。

特別製の散華はハスの花びらをかたどった紙で、各寺院の名称と、観音経の一節のうちの漢字1文字が記された33種類がある。各種限定千枚。各寺院は1種類ずつ保有し、御朱印の発行を受けた参拝者に配布している。御朱印の発行料はいずれの寺院も300円。散華を貼り付ける記念色紙は1枚2千円となっており、雲照寺(三区町)、明王寺(大田原市黒羽向町)、正福寺(那須町伊王野)、光照寺(那珂川町小川)で購入できる。

雲照寺の草野知明(くさのちみょう)住職(73)は「コロナ禍の早期収束を祈りながら、多くの人がお参りに来ることを願っている」と話している。

(問)正福寺0287・75・0401。