計画から9年 イケア前橋24年開業 正式発表 いずれの時期にオープンするかは「未定」
スウェーデン家具大手イケアグループの日本法人、イケア・ジャパン(千葉県船橋市)は24日、北関東道前橋南インターチェンジ(IC)近くの「パワーモール前橋みなみ」(群馬県前橋市)に出店を計画している新店舗について、2024年に開業予定だと正式発表した。北関東への出店は同社として初。23年春には敷地内にユニクロの新店舗がオープンし、ロードサイド店としては全国有数の大型店になる見通しだ。
新店舗のイケア前橋(仮称)は郊外型の大型店「イケアストア」に位置付ける。敷地面積約5万8000平方メートル、店舗面積は約1万平方メートルで、約900台分の駐車場を備える予定。同モールへの出店について同社広報は「IC近くというアクセスの良い立地。北関東や新潟、長野など近隣地域の皆さまに買い物を便利に楽しんでもらいたい」と期待を込める。ただ、24年のいずれの時期にオープンするかは「未定」としている。
イケア前橋は、米国発祥の会員制量販店「コストコホールセール前橋倉庫店」と隣接し、外資系大型商業施設の集積による高い集客効果が期待できる。正式発表を受け、山本龍市長は24日の定例記者会見で「コストコに加え、イケアという大きなブランド力のある企業の出店は歓迎したい。税収、雇用の面でもプラスとなる」と歓迎した。
イケアが同市に進出する計画を発表したのは13年9月。当初の開店時期は「15年以降」とされ、最短で16年春になるとの見方もあったが、長らく具体的な動きが見られなかった。
21年12月には、イケアが24年開業で調整していることが判明。今春以降、建設工事に先立つ埋蔵文化財発掘調査が行われていた。計画発表から9年近く経過したことについて、同社は「長期的に出店戦略を考え、適切な検討・準備期間を経て事業化するのが社の方針」と説明する。
23年春には、店舗敷地内のコストコ寄りの場所にユニクロ前橋南インター店(仮称)が開業予定。売り場面積約2500平方メートルで、ユニクロのロードサイド店としては全国有数の大規模店となる。
運営会社のユニクロ(山口市)は、店舗内外に新しい設備を取り入れ、店舗とEC(電子商取引)を融合させた最新の買い物体験を提供すると説明。「ロードサイド店としてはデザインも含めてこれまでにない店舗にしたい」としている。