テラスで移住体験 ワーケーション施設開業 みなかみ町
移住やリモートワーク環境の整備を進めるみなかみ町は、新たなワーケーション施設「さなざわのテラス」(同町月夜野)を開業した。「真沢の森」の名称で親しまれた町営温泉施設を改装。移住希望者が一定期間過ごす体験宿泊の需要も見込む。町観光商工課は「地域内外の人が集うハブ的な拠点になれば」と期待している。
ロビーはカフェとコワーキングスペースを兼ね、窓からは棚田の風景を眺めることができる。元の設備を生かし、浴場には真沢温泉の源泉を引いている。複数人で宿泊できる和室と、1部屋を区切って使える個室がある。浴場やカフェは宿泊者以外も利用できる。
ライフル(東京都)が提供する居住サービス「リビングエニウェアコモンズ」と提携する。サービス登録者が定額を払うことで提携する宿泊施設やコワーキングスペースを自由に利用できるシステムで、全国に26拠点がある。テラスは県内初の提携施設で、登録者の利用を見込める。
公共交通機関が整っていないため、町は利用者への電動自転車の貸し出しなどを検討している。
施設は、JR土合駅でグランピング施設を展開する「VILLAGE INC.(ビレッジインク)」(静岡県下田市)が運営する。同社の橋詰友人さんは「宿泊者が地元の人とも交流し、みなかみを好きになるきっかけになれば」と話している。