茨城・那珂湊駅に一の鳥居 阿字ケ浦駅「鉄道神社」 気動車で参拝

茨城新聞
2021年8月13日

茨城県ひたちなか市を走るひたちなか海浜鉄道湊線の終点阿字ケ浦駅に6月建立された「鉄道神社」の「一の鳥居」が、このほど那珂湊駅に立てられた。神社の形の「完成」を記念して参拝ツアーなどが行われ、参加した鉄道ファンや地元住民ら約40人が楽しんだ。

湊線を生かしたまちづくりに取り組む市民団体「三鉄ものがたり実行委員会」(佐藤久彰代表)が企画した。同委は6月19日、1971年から湊線を走り、2015年に引退した気動車「キハ222」をご神体とする「ひたちなか開運鐵道神社」を阿字ケ浦駅に建立。

那珂湊駅構内に、湊線で使われていた1925年製のレールで造った一の鳥居を設置し、佐藤代表や海浜鉄道の吉田千秋社長がお神酒をまき、参加者全員で二礼二拍手一礼して安全を祈願した。同駅が拝殿、神社がある阿字ケ浦駅が本殿となり、その間の路線を参道とした神社の形が整えられた。

参加者は、65年製で鉄道ファンに人気の気動車「キハ205」で参道を走って神社に行き、ご神体を見学して写真撮影。帰りは子どもが吉田社長から音声マイクの操作方法を学び、「次は平磯です」「忘れ物のないようご注意ください」と車内放送して車掌体験を楽しんだ。

同委は沿線の商店街などを「仲見世通り」に見立て、地元活性化や誘客のイベントを企画中。佐藤代表は「地元が元気になるような企画をどんどん仕掛けたい」と意気込んだ。吉田社長も「いろいろなアイデアをもらいながら一緒に盛り上げられれば」と話した。

東海村から参加した県立水戸農業高2年の仲田空良さん(16)は「キハ205のエンジン音がたまらない。面白い企画ばかりで、また参加したい」と満足げだった。

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