波打ち際、久々の笑顔 3海水浴場、海開き 茨城・ひたちなか、大洗 8月22日まで
茨城県ひたちなか市と大洗町の3海水浴場が22日、2年ぶりに海開きした。昨年は新型コロナウイルスの影響で、県内全ての海水浴場が開設中止となった。20日に同町の海岸でサーファーがサメのような生物にかまれてけがをした事故を受け、2カ所で遊泳禁止のスタートとなったが、多くの海水浴客が、感染対策に注意しながら久々の海を楽しんだ。開設期間は3カ所とも8月22日まで。
ひたちなか市の平磯海水浴場は、午前中にサメの防護網が張られ、市職員が空からドローンで海に魚影がないことを確認して遊泳禁止が解除された。
砂浜には多くのテントやパラソルが立てられ、沖合に浮かぶ人気の海中滑り台「くじらの大ちゃん」では、子どもらが歓声を上げて元気に遊ぶ姿が見られた。
埼玉県久喜市から来た会社員、加藤卓弥さん(23)は「本当に待ち遠しかった。感染対策に注意しながら楽しみ、リフレッシュしたい」と笑顔を見せた。
遊泳禁止の阿字ケ浦海水浴場では、膝下までの入水にとどめるよう放送やライフセーバーによる呼び掛けが行われたため、海水浴客は波打ち際で波と戯れたり、砂遊びをしたりして楽しんだ。
海の家「シーサイド丸徳」の薄井則宏さん(57)は「海水浴客の笑顔が戻ってきてうれしい」と久々のにぎわいを喜んだ。
大洗町の大洗サンビーチ海水浴場も、遊泳禁止ながら多くの観光客らが訪れた。砂浜にテントが立ち並び、砂遊びやボール遊びなどをする子どもたちの笑い声が響いていた。
群馬県高崎市から家族で訪れた会社員の小林和洋さん(41)は「連休を利用してきたのに泳げないのは悔しい」と残念がりつつ、「海水浴場に入れるだけでもありがたい。砂浜で夏の思い出をつくりたい」と笑顔を浮かべた。
また、海の日を記念して、同町港中央の大洗シーサイドステーションで県立大洗高マーチングバンド部の演奏が行われ、透き通った音色が響いた。
地図を開く | 近くのニュース |