ジャコウアゲハ舞う 下野の蔓巻公園で羽化

下野新聞
2021年6月28日

 【下野】箕輪の蔓巻(つるまき)公園で、県レッドリストの要注目種に指定されているジャコウアゲハが羽化の時期を迎え、優雅に舞っている。

 ジャコウアゲハはアゲハチョウの一種で、日本各地に分布する。黒い羽に赤い模様があるのが特徴で、羽の色は雄が暗く、雌は明るい。幼虫はウマノスズクサという毒性のある植物を食草にしている。

 市自然に親しむ会のジャコウアゲハ保護部会は2013年から、保護活動に取り組んでいる。市内にあるウマノスズクサ群生地約50カ所のうち、公園などにある7カ所を保護区として管理している。

 27日早朝には、何匹ものジャコウアゲハが同公園の南部にある保護区付近をゆったりと飛び回り、花の蜜を吸っていた。ウマノスズクサの葉や茎には幼虫やサナギも多数見られた。

 同部会の杉浦健夫(すぎうらたけお)会長(73)は「今サナギになっているものが7月初めごろに羽化するので、また個体数が増えると思う」と話した。

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