慈善ライブで 益子参考館支援 かやぶき屋根修繕へ 女性音楽家3人が来月

下野新聞
2020年10月14日

 【益子】腐朽が進み修繕が急務な県指定文化財「濱田庄司(はまだしょうじ)記念益子参考館4号館」のかやぶき屋根を守ろうと、県内在住の女性音楽家3人でつくる「Trio da Museo(トリオ ダ ムゼーオ)」が11月1日、益子の同館前庭でチャリティーライブを開く。3年前から参考館で演奏会を開催しているメンバーが、「陶芸の里」のシンボルでもある参考館を支援しようと企画した。

 木造平屋の4号館(通称上(うえ)ん台、延べ床面積約343平方メートル)は1850年に建築された。濱田が町内の所有者から購入して1942年に移築し、ゲストハウスとして利用。現在も展示スペースや演奏会、講演会といった交流の場として活用されている。

 濱田友緒(はまだともお)館長によると、かやぶき屋根は県内で最大規模とされる。数年前に北側の一部をふき替えたものの、別の場所の腐朽が進み雨漏りが生じるなど修繕が必要になった。

 しかし新型コロナウイルス感染拡大に伴う春の陶器市中止や休館が影響し、今春の来館者は例年の7、8割減に落ち込むなど、ふき替えや維持管理の費用不足に陥っているという。

 苦境を知った「Trio da Museo」のソプラノ深谷博子(ふかやひろこ)さん、メゾソプラノ荻野桃子(おぎのももこ)さん、ピアニスト武石美穂(たけいしみほ)さんが「趣ある参考館の秋の庭でチャリティーライブを」と発案。当日はシューベルト作曲「君こそやすらい」やアイルランド民謡「サリーガーデン」、サイモン&ガーファンクルの「スカボロフェア」など8演目を披露する予定だ。

 公演は午前11時~11時40分と午後1時半~2時20分の2回。全席自由の寄付制で1人千円から。入館料(大人800円、中高生400円)別途必要。雨天時は4号館で開く。益金は全て参考館へ寄付される。(問)参考館0285・72・5300。

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