「黄ぶな物語」朗読を配信へ  宇都宮市南図書館

下野新聞
2020年4月20日

 【宇都宮】新型コロナウイルス感染症の終息を願い、無病息災の縁起物「黄ぶな」が話題となる中、休館中の南図書館で17日、市出身の作家故立松和平(たてまつわへい)さんが書いた絵本「黄ぶな物語」読み聞かせの録画が行われた。子どもたちに郷土の文化を知ってほしいと同館が企画。賛同した映画監督の安孫子亘(あびこわたる)さん、市在住の朗読家阿部早苗(あべさなえ)さんらが撮影に協力した。月内にも同館ホームページで公開される。
 「黄ぶな物語」は「疫病が流行した昔、病気平癒を祈って黄ぶなの玩具が作られた」という言い伝えを基に立松さんが自然破壊問題などの要素を加えたオリジナル作品。

 同館によると、新型コロナ感染拡大で、この絵本がラジオやインターネットなどで話題に。市内図書館にも所蔵しているが感染対策で休館が続くことから、読み聞かせの様子を録画し、親子向けに動画で配信することを思い立ったという。

 この企画が、同館スタッフの友人でもある市内在住の女性舞台演出家を通し、城山西小を描いたドキュメンタリー映画「奇跡の小学校の物語 この学校はなくさない!」で監督を務めた安孫子さんらに伝わった。

 安孫子さんは「子どもたちに歴史を伝えるとともに、自然環境を大切にする心を育みたかった」と協力の理由を語る。

 この日は午前9時から会議室などで撮影が行われ、安孫子さんは「目の前に、たくさんの子供がいると思って」などと阿部さんにアドバイスを送った。

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