四季の花テーマに22点 真岡市まちかど美術館 久保コレクション 初企画展 5月まで、初公開作品も
【真岡】市ゆかりの美術評論家久保貞次郎(くぼさだじろう)さん(1909~96年)の遺族から市に寄贈された版画や油彩画の「久保コレクション」の中から、花をテーマにした作品を紹介する初の企画展「花を愛(め)でる 花を描く」(市教委主催)が田町の市まちかど美術館で開かれている。世界的に著名な画家靉嘔(あいおう)さん(1931年~)がパンジーをモチーフに制作したシルクスクリーンなど初公開作15点を含む計22点を5月11日まで展示している。
花は作品制作の重要なテーマとして多くの作家たちに描かれており、彩り豊かな力作は芸術ファンを魅了し続けている。市教委は今回、生前の久保さんと交流があった靉嘔さんと市出身の木版画家浅香公紀(あさかとものり)さん(1928~2009年)、画家小田(おだ)まゆみさん(1941年~)、銅版画家木村茂(きむらしげる)さん(1929年~)、画家藤本よし子(ふじもとよしこ)さん(1929年~)の作品から選定した。
身近にあるモチーフや誰もが知るイメージに虹を架ける作品で「虹のアーティスト」として世界的に評価されている靉嘔さんの作品は、シルクスクリーンの3点。このうちパンジーをテーマに色彩豊かに描いた「Rainbow pansy A」など2点が初公開作という。
四季折々の風景を舞台にユーモラスで開放的な女神の姿を描く小田さんの作品は、女神や桜の花びらを描いた「花見の女Ⅱ」などシルクスクリーン2点。万葉集に詠まれたフジやナデシコ、キキョウなどの花々をエッチングで繊細に描いた木村さんの作品10点も初めて公開している。
企画展を担当する市教委文化課の学芸員小野崎光子(おのざきみつこ)さん(35)は「季節の花々を独創的に表現している作家たちの作品を、ぜひ楽しんでもらいたい」と話している。
午前9時~午後5時。入場無料。毎週火曜(5月5日は開館)と5月7日は休館。(問)080・8736・3984。
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