甘い「i37号」初出荷 一般向けに県内4JA 名称6候補、投票も開始 王国誇る新イチゴ続々

下野新聞
2019年10月29日

 イチゴの新品種「栃木i37号」の2020年産(19年10月~20年9月)が28日、一般向けに初出荷された。県は「とちおとめ」と並ぶ主力品種として生産拡大を目指しており、同日は県内の四つのJA管内の4農家が計356パック、約96キロを出荷した。

 栃木i37号は県農業試験場いちご研究所が開発した。酸味が少なく甘さが際立つのが特長。県によると、県内の65農家が栽培し、作付面積は計約2・5ヘクタール。来秋までに計約125トンの出荷を見込む。台風19号で被災した農家もいるという。

 下野市田中のJAうつのみや南河内野菜集荷場では検査員が栃木i37号のパックを手に取り、色や形などをチェック。東京都内で店頭に並ぶという。出荷した同市の農家(67)は「丈夫で収量性が高い。作っていて楽しい品種。生産者は期待しているのでは」と話す。年内には県内の観光いちご園でも販売される予定だ。

 一方、県は同日から六つの候補から名称を選ぶ投票キャンペーンを始めた。候補は、あきね、えみか、とちあいか、とちあかり、とちまる、とちれいわ。実際に食した人から意見を募ろうと、イチゴの包装フィルムなどのQRコードから専用サイトにアクセスし、一人一回一つに投票する。20年3月15日まで。県は同年秋の出荷前に名称を発表する予定。

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