ゆるたま号 観光客に好評 無料電動バスで街並み紹介

上毛新聞
2019年9月13日

 田園風景や街並みを楽しむ玉村町の無料電動バス「ゆるたま号」が、運行開始から4年目を迎えた。町内のガイドの会と連携するほか、初の女性運転手を採用するなど工夫を重ね、町外からの観光客に好評を得ている。

 10人乗り観光用バスのゆるたま号は、道の駅「玉村宿」発着の定期便のほか、イベント時に会場周辺を巡る。時速19キロ以下で走行し、町内の豊かな自然や歴史ある街並みを紹介する。

 「たまむら電動バスドライバーズクラブ」が2016年に運行を始めた。徐々に認知度を上げ、昨年度の利用者は4351人となり、2年間で1000人以上利用者を増やした。

 約5分間で玉村宿周辺を巡る定期便は、季節ごとに表情を変える水田や赤城山を眺めることができる。昨年から「ガイドたまむらの会」の会員が同乗し、案内役を務めている。玉村宿に立ち寄った観光客に人気で、利用者の約9割を町外の客が占める。

 5月に初の女性運転手に採用されたのは、同町地域おこし協力隊の戸井田裕希さん(29)。町の魅力を発信しようと同クラブに入会し、協力隊と運転手の二足のわらじで観光PRに活躍する。戸井田さんは「短時間で玉村の良さを味わえる。ドライブの休憩時などに気軽に乗車してほしい」と呼び掛けている。