25年ぶり お帰り オオサンショウウオ 日光・日本両棲類研究所 体長1.4メートル、70歳 運営再開で戻る
下野新聞
2019年8月1日
世界最大の両生類で、生きた化石とも言われるチュウゴクオオサンショウウオ1匹が31日までに、岡山県倉敷市から日光市中宮祠の「日本両棲類研究所」に25年ぶりに戻った。16日から再開する同研究所で観賞できる。
中禅寺湖畔にある同研究所は、1970年に医師の故篠崎尚次(しのざきなおつぐ)さんが私立研究所として開設、94年に閉鎖した。その後、オオサンショウウオ2匹が倉敷市の川崎医科大で育てられ1匹は死んだ。今回、同研究所を運営する日光アカデミーの代表取締役で篠崎さんの二男尚史(なおし)さん(63)が運営を継承した。
生き延びたオオサンショウウオは体長約1・4メートル、体重約35キロのメス。推定年齢70歳。特製の水槽で、時折頭を上げ肺呼吸しながら、ゆったりと歩く姿に篠崎さんはひと安心した様子。
「研究所を再開できると考えていなかったし、オオサンショウウオと再会できるとは奇跡。世界でも最大級です。よく生きていた」
国内外の再生医療分野で活躍する篠崎さんは2年前から再開に向け準備。研究所をベースに臓器、中枢神経系が再生する両生類の進化を研究しながら再生学と自然保護に取り組む。