炎と熱湯で厄払い 那須塩原・金乗院 恒例「火まつり」

下野新聞
2019年7月1日

 修験者らの荒行で厄を払い無病息災を祈る恒例の「火まつり」が28日、那須塩原市沼野田和の那須波切不動尊金乗院(こんじょういん)で行われた。

 長浜大法(ながはまだいほう)住職(62)や全国から集まった修験者ら16人が弓や剣などで清めの儀式を行い、高さ約2・5メートルの護摩壇に火を付けた。読経が響く厳かな雰囲気の中、境内は炎と煙に包まれた。

 その後、長浜住職が熱湯の入った釜の上に座り経を唱える荒行の「湯加持」を披露。さらに長浜住職らが火の残る護摩壇を素足で渡った。続いて、参拝者らが火伏せした護摩壇を歩き、家内安全などを祈願した。

 夫婦で訪れた大田原市湯津上、主婦竹熊道子(たけくまみちこ)さん(67)は「熱湯に入ったり火を渡ったりする住職の姿に感動した」と話していた。