春告げる炎 ヨシ原包む 渡良瀬遊水地

茨城新聞
2019年3月17日

茨城、栃木、群馬、埼玉にまたがる渡良瀬遊水地で16日、春の風物詩のヨシ焼きが行われ、ヨシ原の8割約1200ヘクタールを焼いた。良質のヨシの育成や病害虫駆除、貴重な植物の成長促進、樹林化の防止などが目的。周囲の堤防には約9200人が集まり、広大なヨシ原を包む炎に見入った。

渡良瀬遊水地ヨシ焼き連絡会が主催。地域住民、関係者ら830人以上が参加した。火入れは午前8時半ごろからスタート。炎がうねりながら勢いを増すと、見学者が盛んにカメラのシャッターを切り、真っ黒に立ち込めた煙は次第に太陽を隠すほど上空を覆った。

初めて夫婦で訪れた埼玉県春日部市の石黒真木夫さん(75)は「炎に変化があり、燃えた後が道のようで面白い」と笑顔を見せた。

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