乳幼児と保護者 一緒に美術鑑賞 水戸 県近代美術館、77人参加

茨城新聞
2019年2月18日

赤ちゃんや小さな子どもが美術に親しむ鑑賞会が17日、水戸市千波町の県近代美術館で開かれた。同館で初めてとなる取り組みに、乳幼児や小学生とその保護者26組77人が参加。子どもがどのような色や形に興味を示すのかを保護者が新たに発見するなど、美術鑑賞を通じて親子のコミュニケーションを深めた。

講師は、NPO法人「赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会」(神奈川県茅ケ崎市)代表理事の冨田めぐみさんが務めた。乳幼児を主体とした鑑賞ツアーを数多く手掛けている。

保護者は「ニコニコ見るものを探す」「感動したことをメモする」など、子どもの好奇心と能動性を大切にした鑑賞のポイントの説明を受けた後、企画展を鑑賞。乳幼児は色彩豊かな絵画や彫刻を前に、笑顔で手足を大きく振ったり、作品をじっと見つめた後に両親の顔を見て意思表示するなどの反応を見せていた。

子連れで初めて美術鑑賞した乳児の保護者らは「モノクロに近い絵やおじさんが描かれた絵に興味を引かれていた。子どもを理解する上で参考になった」、「日本画が好きなことが分かった。足をバタバタさせていた」などと新たな気付きに声を弾ませた。

冨田さんは、美術鑑賞が乳幼児に与える影響について「親とのコミュニケーションが成立しやすくなり、色彩や形の感覚が自然と豊かになる」と話した。

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