すだれに差す温かい光  那須 菊地さん方で干し柿作り

下野新聞
2018年11月13日

 初冬を彩る風物詩・干し柿作りが福島県境に近い那須町大畑、木材業菊地尚(きくちたかし)さん(81)方で進み、軒下で陽光を浴びた約1300個がだいだい色の温かな光を放っている。

 「美しい光景になる」と15年ほど前から行っている。妻良子(りょうこ)さん(80)が手むきした渋柿「蜂屋柿」にひもを付けて湯通しし、夫婦2人で軒下の竹ざおに掛ける作業を繰り返す。

 「今年は例年になく柿がたくさんなった」と菊地さん。11日から干し始め、敷地内で収穫した約700個のほか、近所などから譲り受けた柿を等間隔につるしている。

 裏側に日差しがこぼれる様子はまるで「すだれ」。近年は、写真撮影に訪れる人も多いという。

 12月中旬には甘い干し柿に仕上がる。菊地さんは「みんな楽しみにしているから」と、暮れに餅とともに知人らに贈るという。

 (問)菊地さん0287・75・0914。