宣言「いちご王国・栃木」 知事「宝引き継ぐ」
イチゴ生産量50年連続日本一を確実なものとしている県は「いち・ご」の15日、県庁で「いちご王国・栃木の日」宣言セレモニーを開いた。“国王”に扮(ふん)した福田富一(ふくだとみかず)知事が「名実ともに『いちご王国』。イチゴは本県の顔であり、将来にわたって引き継ぐべき宝」と記念日を高らかに宣言した。
1945年以降の昭和20年代から水稲の裏作として始まった本県のイチゴ栽培は、冬場の日照時間が長く昼夜の気温差が大きい気候により急速に拡大し、生産量は68年産以降全国1位を守っている。これまで女峰、とちおとめ、スカイベリーなどオリジナル品種を世に送り出してきた。
2017年9月までに農業団体が発表した販売実績から、17年産(16年8月~17年9月)も生産量全国トップが確実となり、50年連続日本一の節目で「いちご王国」の宣言に至った。今年4~6月のデスティネーションキャンペーンでも「王国」としてのPR効果が期待される。
宇都宮短大付属高の女子生徒による「いちごと花のファッションショー」に続いて開かれたセレモニーは、関係者や一般来場者ら約300人が出席した。県農業試験場いちご研究所の石原良行(いしはらよしゆき)所長らは、本県がイチゴの作付面積、収穫量、出荷量で、宇都宮市が年間消費金額・量で、いずれも日本一に立つ実績や、イチゴ栽培の歴史を紹介した。
国王の宣言の後、イチゴ振興の次代を担う若手“国民”たちが「若者が夢を持って取り組めるイチゴ作りを実現し、今後50年、100年にわたって多くの人に選ばれるものとしていきます」などと誓った。
生産者代表として「国民の宣言」を読み上げた那須町豊原丙の畠山奈々子(はたけやまななこ)さん(23)は「これまでの歴史をつくった先輩方に追い付けるように、気を引き締めて頑張ってイチゴを作っていきたい」と気持ちを新たにしていた。
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