世界の湿地帯、屋内再現 那須どうぶつ王国 ウェットランド来春新設

下野新聞
2017年11月21日

 【那須】開園20周年を迎えた大島の那須どうぶつ王国は20日、世界の湿地帯を再現した完全屋内型の新施設「ウェットランド」(仮称)を来年3月17日にオープンすると発表した。広さ約900平方メートルの屋内エリアに、高さ3メートルの滝や高さ8メートルのガジュマルの植栽のほか、擬木、擬岩などで作り出す亜熱帯・湿地帯の世界に、中南米原産のジャガーやアメリカバクなど初展示約10種を含む30種100頭羽を展示。およそ120メートルのコースを周遊しながら間近で動物を観察できる。

 20周年記念事業の第3弾で総工費約3億円。旧王国イベント館を全面的に改造し、新設。約200平方メートルの屋外エリアも併設する。

 回廊型の展示が特徴で、入り口の滝をくぐり抜けると湿地の世界が広がる。3年ぶりの展示となる大型鳥類のハシビロコウを水辺で放し飼いにするほか、ガジュマルのほか、ワオキツネザルが飛び移れる高い木を植栽するなど湿地帯の森の中を歩くイメージという。

 ジャガーの展示では、ジャガーの通り道に崖や水辺を設けて自然に近い生育環境を再現。エサも岩陰に隠すなど、なるべく野生の採食行動を取らせるなどして活動を促す「ウォークスルー方式」で展示する。

 ガラス越しに体長約1・2メートルの姿を間近に見られるほか、ジャガーの通り道に2・5メートルの高低差を設け「枝の間からジャガーの足裏も見える」(佐藤哲也(さとうてつや)園長)ポイントもあるという。

 佐藤園長によると「湿地帯で放し飼いにするような展示環境は国内初」という。展示予定の動物はこのほか、アカカワイノシシやウシ科のシタツンガ、ワニガメなど。(問)同施設0287・77・1110。

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