《釣り》ヒラメ、2キロ弱の良型 アタリ 即アワセは禁物 シーズン最終 茨城・日立沖 

茨城新聞
2024年4月7日

茨城県の魚は「ヒラメ」。昨年12月に常磐沖のヒラメ釣りが全面解禁となり、シーズン序盤から各遊漁船では良型ヒラメを連発し、どこもかしこも大にぎわいであった。年が明けても好調は続き大型も多く、数も4~5枚と驚くほどの釣果。3月も上々だが、ヒラメ船は3月いっぱい。日立港で実績のある第5大貫丸(大貫翔平船長)に乗り、ラストヒラメを狙いに行った。

乗り合わせたのは7人。私は左舷真ん中の釣り座でスタート。生きイワシを使った泳がせ釣りで、イワシが弱らないよう素早く仕掛けの親針を下顎から上顎へ、または鼻にかぎを通したら、孫かぎを背ビレか腹ビレ付近に刺し、船長の合図とともに海底へ投入する。

仕掛けが着底したら、底から1メートルほど浮かせてヒラメを誘う。重りは80号。水深は日立沖25メートル前後だ。ヒラメ仕掛けは各メーカーから出ているが、ぜひ自作仕掛けを試したい。手作りした仕掛けで釣り上げると、また違った感動を味わえるからだ。

手作りの仕掛け、右の親針を鼻にかけ、左の孫針を腹にかけるのが基本

さて最初のポイントで釣り始めて間もなく、船の反対側で早速ヒラメが揚がった。これはチャンスとばかり、さお先に集中して誘いをかけると、待望のアタリが出た。ヒラメはアタリがあっても即アワセは禁物。ヒラメが餌を離してしまう場合があるからだ。ここは我慢して、やや待ってからアワセると、待ちに待った良型ヒラメが揚がって来た。2キロ弱はあったろうか。

休む間もなく新たにイワシを付けて、仕掛けを再投入。すると仕掛けが着底するやいなや、すぐさまアタリ。やや小さめだが1キロ超の肉厚ヒラメがかかった。1時間で2匹は幸先が良いと意気込んだが、その後は苦戦を強いられた。

釣り座の幅が広く、設備も充実した第5大貫丸

周りはマトウダイやカサゴなども釣っている。やがて潮が滞り、仕掛けが捨て糸に絡むようになった。捨て糸を大幅にカットして続行。船長が定期的にポイントを変え、仕掛けを投入するたびに、誰かしらのさお先にアタリが出る。

私にもヒラメらしき反応があり、逃さずしっかりアワセると、再び1キロクラスのヒラメだった。これは本当にうれしかった。幸運にも3匹釣り上げられたが、後半はさらに潮が流れず苦戦した。

途中うとうとしていると、ガツンと強烈なアタリ。ゆっくり巻くと、70センチはあろうかというサメがかかっていた。眠気も吹き飛び、また釣りに集中できた。が、その後は外道さえもかかってこなかった。

茨城では他にも魅力的な釣りがたくさんある。温暖化の影響か、近年常磐沖でもアマダイが釣れるため、県内外から多くの釣り客が来ている。ぜひさまざまな釣りを楽しんでいただきたい。(上州屋北茨城店・鈴木桂三)