《釣り》タコ狙い 重みずっしり タコエギのさお釣り主流 茨城・常磐沖

茨城新聞
2023年12月23日

師走の声が聞こえる頃からお正月用のタコを求める釣り人が増える、茨城県常磐沖の船タコ釣り。最近では従来のタコテンヤを使った手釣りから、タコエギを使ったさお釣りが主流。タコ専用タックル以外にも、手持ちの電動ヤリイカタックルやジギングタックルもあり、手軽にタコ釣りを始められるため幅広い世代に人気がある。

北は平潟、日立から南は鹿島、波崎まで茨城県内の各漁港からタコ狙いの遊漁船が出船している。今回は日立久慈港「釣友丸」と、那珂湊港「仙昇丸」にお世話になった。

まだ暗い夜明け前の久慈漁港・釣友丸に集合し、ポイントの那珂湊-大洗沖へ出船。今の季節、日中でも海の上は寒さがこたえ、寒いと釣りに集中できなくなるので防寒対策はしっかりしたい。

仙昇丸では4匹を釣り上げられ満足のゆく釣行だった

朝日が昇る頃ポイントに到着し、船長の合図とともに釣り開始。海底をこつこつたたくようにタコを誘う。タコを引き寄せる集寄やタコエギのカラー、サイズ、2個付け、3個付けなど、タコへのアピール方法はさまざま。抱き付いたタコが逃げないよう、豚の脂身や鳥皮を巻き付けるなど、各人工夫を凝らして釣果アップを狙う。

開始からしばらくして隣がまず1匹目のタコ、1・5キロ前後を上げた。その後もタコが次々と揚がる。次こそは私の番だと小突くものの、タコの乗りはなし。やっとアタったのは午前9時ごろ。タコを引き剥がすように大きく持ち上げれば、さおにずっしりと重みが伝わってくる。タコ釣りはこの瞬間がたまらない。

皆そこそこの釣果で船中は盛り上がった

やがて上がってきたのは2キロの良型。ボウズを免れほっとする。その後もう1匹を追加して合計2匹で終了。船中トップは5匹が2人だった。

前回の釣果に気を良くして後日、那珂湊港からまたも釣行。日曜日とあって船は満席で、タコ人気を再認識。この日は流れが速く糸が出ていく左舷側からタコが釣れていた。さおを折りながらも3・2キロの良型を上げた人もいて船中盛り上がる。私も中盤以降ポツポツ乗って4匹の釣果。トップは初チャレンジで6匹を釣った貸しざおの人。誰にでもチャンスがあるのがタコ釣りの魅力といえる。

さて釣りの後の楽しみといえば食べること。それが楽しみでタコ釣りに来ている人も多い。刺し身はもちろん、煮物やたこ焼きにカルパッチョなどいろいろ。下処理をしてゆで、冷凍すればいつでもおいしいタコ料理が味わえますよ。(上州屋勝田店・大谷良平)