旬の地元食材で弁当 彩りよく栄養豊富9品 茨城・稲敷の農産物直売所
茨城県稲敷市柴崎の農産物直売所「いなのすけ市場」(森本勝己店長)は今月、オリジナル弁当を新発売した。地元の旬の食材を取り入れた煮物や蒸し物、酢の物など、彩り豊かな品々が並ぶ。専門家の監修の下、調理指導を受けた従業員らが一つ一つ心を込めて手作りする。同市のマスコットキャラクターにちなんで「いなのすけ弁当」と名付けた。
メニューは旬の食材をふんだんに使い、副菜は季節ごとに変わるという。松花堂弁当のスタイルで、今月はウナギの酒蒸しをメインに、卵豆腐や国産キクラゲのピクルス、季節の野菜とイチジクの天ぷら、雑穀米など、彩りもよく、栄養バランスの取れた9品がそろう。地元の新鮮な農産物が届く直売所の強みを生かし、今後はレンコンやマイタケなど同市特産の野菜が登場する予定だ。
弁当の開発に当たり、全国各地で料理指導などを行う「ライブフーズ」代表理事で、料理プロデューサーの土井敏久さんと、ライブフーズ理事で家庭料理研究家の伊藤佳世さんを招き、従業員の研修会を開いた。かつお節と昆布を使った二番だしの取り方や、蒸す、揚げるといった調理法、食材の切り方などを実演や試食を交えながら学んだ。
研修会で土井さんは「食べる人のことを一番大事に考え、手作りすることが大切」と、作り手の心構えも強調した。従業員の松田浩美さん(53)は「だしをきちんと取るなど、一手間かけておいしさが増すのを実感した。弁当作りに生かしていく」と語った。
価格は750円から。副菜のメニューにより多少変動があるという。松田さんら従業員は「ぜひ多くの人に味わってもらいたい」と話している。木曜定休。問い合わせは(電)0297(87)7777。