来福酒造が古民家カフェオープン 茨城・筑西 「旧尾見家住宅」改修、観光拠点に

茨城新聞
2023年6月26日

国の登録有形文化財「旧尾見家住宅」(茨城県筑西市村田)を改修した古民家カフェ「OMI CAFE(オミ カフェ)」が24日、オープンした。式典には約30人が出席し、鏡開きやコンサートで門出を祝った。同店の開店に力を注いだ来福酒造の藤村俊文社長は式典で「地域の観光コンテンツや、地元の人の憩いの場になればいい」と話した。

同店は酒米を使った玄米茶や仕込み水のアイスコーヒー、日本酒といった飲み物やスイーツのほか、酒米を使ったピラフなどの軽食もある。店内はまきストーブを備え、格子状の棚に日本酒の瓶を並べ室内の装飾にアクセントを付けている。

尾見家は江戸時代を通して同所で名主を務め、1892年発行の「大日本博覧図」にも紹介された。来福酒造は1716年、近江商人が江戸幕府に酒を提供するため、尾見家から土地を譲り受けて酒蔵を構えたという。

旧尾見家住宅は2016年に国の登録有形文化財に登録されたが、跡継ぎがなく、隣接する来福酒造が後世に残そうと、旧尾見家住宅の主屋を改修した。改修費は約1900万円。300万円を目標にクラウドファンディングを実施したところ、614万7千円が集まった。

藤村社長は「落ち着いた雰囲気でドリンクやスイーツを楽しんでほしい」と笑顔を見せた。

水曜定休。営業時間は午前11時半から午後4時。同店の公式交流サイト(SNS)で予約可能。問い合わせは同店TEL0296(45)5495。