道の駅たかねざわに沖縄料理店 栃木と沖縄つなぐ拠点に 獣医の寺内さんがオープン

下野新聞
2023年1月10日

栃木県高根沢町石末(いしずえ)の獣医師寺内光夫(てらうちみつお)さん(67)はこのほど、上柏崎の道の駅たかねざわ元気あっぷむら内に沖縄料理店「沖縄食堂」をオープンした。同道の駅で沖縄の料理や音楽などを紹介するイベントを開いてきた寺内さんが、沖縄と本県をつなぐ新たな交流拠点をつくろうと奮起した。同県宮古島市などの協力で観光や物産のコーナーも設けており、寺内さんは「ぜひ沖縄県の食や文化に触れてほしい」と話している。

寺内さんは4年前、現地に住む次男とゲストハウスの経営を始めるために沖縄県を訪問。ヤギを育てて、祝い事などでその肉を食べる食文化に触れ、肉の臭みで観光客向けにPRできない課題を解決しようと、那須塩原市の飼料会社と協力し肉質を改善させた。

現在、同県名護市で親ヤギ約50頭を肥育する会社の副社長も務める。昨年9月には、ヤギ肉や現地の特産物を提供し、伝統芸能などを披露する「沖縄がんじゅーカーニバル」を同道の駅で開催するなど、交流活動にも力を入れてきた。両県の交流をさらに深めたいとの思いで、同道の駅などの協力で開店に至った。

店舗は同道の駅本館2階に先月17日、オープンした。麺、ゴーヤー、青パパイアなどの食材は全て現地企業から直送する。沖縄そば(890円)はスープに泡盛を使用し、骨付き豚あばら肉「ソーキ」の煮込みにこだわり現地の味を再現。今月からヤギ肉料理などの提供も始める。

同店の代表兼料理長を務める金城真(きんじょうまこと)さん(44)=矢板市=は「県内で沖縄文化の需要はあるので、発信する人が出てきてくれてうれしい」と話す。寺内さんは「栃木の田園風景に感動する沖縄県民も多い。両県民が交流を深める場になればいい」と願っている。第2、4火曜定休。