《食いこ》自然栽培の大豆こだわり パラダイスジェラート&ドーナツ(茨城県鹿嶋市) 素材の味楽しめる

茨城新聞
2021年11月20日

茨城県鹿嶋市の自然栽培農園「鹿嶋パラダイス」が運営する「Paradice Gelato&Donuts(パラダイスジェラート&ドーナツ)」は、自家栽培の大豆を使った専門店。揚げずに焼いて仕上げたヘルシーなドーナツと、種類豊富なジェラートが話題を呼び、県内外から客が訪れる。代表の唐沢秀さん(45)は「最高の素材で作れば、シンプルな加工でおいしく食べられる」と味に加え、原料である大豆の育て方にもこだわる。

店は今年7月末にオープンしたばかり。唐沢代表はこれまでも、同農園で育てた麦を使った地ビールの醸造所兼レストランを経営してきた。2店舗目となる今回は、「子どもからお年寄りまで、年代を問わず親しんでもらえる」として、手軽なデザートに特化した。

ドーナツは、一つ150~200円。最大8種類あり、いずれもふんわりと軽い食感が楽しめる。卵や牛乳を使わずに仕上げた。

自家栽培した大豆を使用して作ったドーナツとジェラート

 

珍しい豆乳のジェラートは、シングルからトリプルサイズまであり、一つ450~550円。濃厚豆乳やチョコレート、抹茶など12種のフレーバーの中から、日替わりで店舗に並ぶ。どちらのスイーツも店の奥にある厨房(ちゅうぼう)で、一つ一つ丁寧に無添加で手作りする。

店で使用する大豆は甘みが強く、うま味が濃厚な品種「鹿嶋在来」。農薬や肥料を使わない、自然栽培と呼ばれる農法で育てるため、「大豆本来の味が楽しめる」という。土が本来持っている植物を育む力を重視し、植物の生命力を引き出すため、「環境負荷も少なく、持続可能な社会にもつながる」。

根を張り、土を耕して軟らかくする麦や、植物が吸収した空気中の窒素を栄養分に変える手助けをする大豆を積極的に取り入れ、自然栽培に適した土壌を時間をかけて作り上げていく。

唐沢さんは「おいしいものであれば、食べ続けてもらえる。そうした結果、環境負荷が減るようなしくみを作っていきたい」と未来を描く。

■お出かけ情報
パラダイスジェラート&ドーナツ
▼住所は鹿嶋市宮中1の9の31
▼営業時間は平日午後2~6時。土日祝日は午後1~5時。
▼定休は月、火曜
▼(電)0299(88)1810
▼ホームページはhttps://paradice.bio

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