アユ釣り 静かな解禁 大田原の那珂川

下野新聞
2021年6月2日

 全国有数の天然アユ遡上(そじょう)を誇る那珂川で1日、アユ釣りが解禁された。大田原市黒羽向町の那珂橋周辺では多くの釣り愛好者が訪れ、さおを振っていた。

 那珂川北部漁協によると、初日の管内の釣り客は約800人と昨年より大幅に減少した。「悪天候が続いて川の状態が良くないため、足が遠のいた」と推測している。

 午前5時半に釣りを始めた矢板市木幡、警備員郡司安夫(ぐんじやすお)さん(68)は「解禁を楽しみにしていた。既に4匹釣れた。例年より少ない気もするが、10匹くらい釣りたい」と笑顔で話した。

 同漁協は解禁に向け、約56万匹の稚アユを放流するなどして準備を進めてきた。アユは順調に成長しているが、釣る場所によって釣果にばらつきがあるという。薄井一郎(うすいいちろう)組合長(78)は「本格的なシーズンはこれから。いろんな人に楽しんでほしい」と話していた。

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