「神の道」歩き好評 鹿嶋市内の史跡・自然巡り 市民団体がガイド役
鹿嶋市内の史跡や自然を巡るまち歩きツアー「鹿嶋神の道」を組み込んだ旅行会社のツアーが好評だ。新型コロナウイルスの影響で、県内の魅力を探る旅行への注目が高まっており、鹿嶋神の道運営委員会で代表を務める西岡邦彦さんは「鹿嶋を知ってもらうチャンス」と期待を寄せている。
同ツアーは、水戸市の旅行会社「石塚観光」が企画。9~11月にかけて3回開催し、同委員会で整備する▽神の住むまち▽剣聖の里▽降臨の里-の3ルートを歩く。ガイド付きで、昼食には鹿嶋の特産品入り弁当もある。
今月18日、第2回「剣聖の里」が行われ、参加者20人が鹿嶋市の偉人・塚原卜伝ゆかりの地や、鹿島神宮と坂戸神社、沼尾神社を回る「三社詣り」の古道をたどった。ガイド役の西岡さんが各名所で由緒、時代背景、伝承を交えて紹介。参加者は説明にじっと耳を傾けて歴史を楽しみながら、約12キロのコースを4時間半かけて踏破した。
石塚観光は同ウイルスの感染拡大を受け、宿泊旅行よりも県内や近隣県への日帰り旅行に重点を置くツアー情報の発信に転換した。「鹿嶋神の道」を利用したツアーの実施は今回が初めて。GoToトラベルキャンペーンによる割引もある。感染症対策で定員は通常の半数の20人だが、11月実施予定の第3回は既にキャンセル待ち状態で好調だ。
まち歩きツアーは、鹿島神宮を中心に市内全域で見られる歴史的奥深さや自然の魅力を、地域住民と観光客に知ってもらおうとスタート。同委員会で草刈りなどのルート整備や案内板、道しるべの設置、ガイド活動などに取り組んできた。
西岡さんは「県内を巡るツアー企画はうれしい。もっと県内の魅力を見てみようという機運が高まるのでは」と話した。
那珂市から参加した海野純子さん(75)は「県内旅行の方が安心感がある。鹿島神宮は知っていたが、他にもこんなに良いところがあったとは」と声を弾ませた。
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