空き家を有効活用し民泊 アントラーズホームタウンDMO 鹿嶋で実証実験スタート

茨城新聞
2020年7月18日

空き家を有効活用しようと、民泊事業の実証実験「StayRokko(ステイロッコウ)」が、鹿嶋市内の民家で始まった。運営主体は観光地域づくり法人のアントラーズホームタウンDMO(AHD)で「鹿行地域を見て回ってもらう際の拠点にしてほしい」と呼び掛けている。

民泊は、同市宮中の住宅地にある築約30年の民家1軒で運営している。民家は8~9年間空き家だったが、AHDが約500万円かけてリフォーム。敷地面積は449・4平方メートルで、延べ床面積198平方メートル。和洋5室のほか、キッチンと浴室、トイレ、談話室などを備え、最大20人が宿泊できる。

居室には「かしま」「いたこ」「なめがた」など鹿行5市の名称を採用した。新型コロナウイルスの感染予防のため、当面の間は受け入れ人数を定員の半数としている。

AHDは、県内外からサッカー観戦に訪れる来訪者や農業体験ツアー参加者の宿泊などを見込む。地域住民にも、憩いの場として談話室などを使ってもらいたい考え。利用者には自転車の貸し出しも行う。民家周辺には、鹿島神宮や県立カシマサッカースタジアム、鹿島灘の海岸がある。

民家の管理人を務める炭田晃希さんは「利用者が地域の暮らしを感じられる旅行を提供できれば」と話した。

政府発表の統計結果によると、鹿行地域の空き家率(2018年)は18・9%で、全国平均より4ポイント以上高く、中でも鹿嶋、鉾田両市は20%を超えているという。

予約申し込み、問い合わせは、AHD(電)0299(77)9500、info@antlers-dmo.com

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