おしらじの滝 冷やし麺に 矢板市施設、来月から 青色再現、誘客目指す

下野新聞
2019年3月15日

 青く輝く滝つぼが人気でまぼろしの滝とも呼ばれる矢板市下伊佐野の「おしらじの滝」をイメージした「おしらじ塩冷やし麺」の完成発表会が14日、同市川崎反町の市の温浴施設「城の湯やすらぎの里」で開かれた。スープに天然色素を用いて“おしらじブルー”を見事に再現。4月2日から同施設内の「お食事処 大の一」で販売する。同市は、滝と食を結び付けて県内外からの誘客につなげたい考えだ。

 開発したのは同店店長兼料理長の塚原(つかはら)キクエさん(70)。昨年秋に市から依頼を受け、滝つぼをイメージできるラーメンの商品化を検討してきた。

 青さを出すのに食用色素も試したというが、塚原さんは自然の食材から青色を出したいと試行錯誤。インターネットで調べ、藍藻の一種「スピルリナ」から抽出される青色天然色素のリナブルーにたどり着いた。

 ただ、リナブルーは60度以上だと鮮やかな青色にならないことが判明。そこで、温かいラーメンから清涼感を出せる冷やし麺に方針を変更した。

 完成した冷やし麺は、カツオや昆布などがベースの和風ダシで、さっぱりとした塩味。麺は地元業者が開発した手打ち風中華麺で、市産ネギ、国産蒸し鶏、菜の花、エビなどをのせて見た目だけではなく味も追求した。「スピルリナ」には食物繊維やビタミンなども含まれているという。

 塚原さんは「自分が何回も食べたいラーメンを作りたかった。天然素材なので口の中が青くならないのも特徴。滝を見た後は温泉に入り、冷やし麺を食べてほしい」と話した。

 販売は4月2日からで、税込み880円。午前10時~午後6時(ラストオーダー5時半)。第1、3月曜日休館。(問)同施設0287・44・1010。