千人武者 威光放つ 日光東照宮で例大祭

下野新聞
2018年5月19日

 日光の初夏を彩る伝統の「百物揃(ひゃくものぞろい)千人武者行列」が18日、日光市山内の世界遺産日光東照宮で行われ、きらびやかな伝統衣装を身にまとった市民ら約1200人が表参道を練り歩いた。昨年は降雨で中止となったため、開催は2年ぶり。

 春季例大祭の最大の見どころであり、「神輿渡御祭(しんよとぎょさい)」とも呼ばれる。1616年に死去した徳川家康(とくがわいえやす)が翌17年、静岡県の久能山から日光へ改葬された際の行列を再現している。

 この日は朝から曇天で降雨が心配されたが、行列が始まった午前11時ごろは晴れ間が出た。沿道を埋めた大観衆が注目する中、一行は金色に輝く甲冑(かっちゅう)姿の武者や騎馬、弓持ち、稚児など53種に及ぶ役割に扮(ふん)して日光二荒山神社から御旅所(おたびしょ)までの約1キロを行進した。

 埼玉県熊谷市久下、篠崎克巳(しのざきかつみ)さん(71)は「よろいかぶとや馬など全てが素晴らしく、大行列に圧倒された」と話していた。

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