古式ゆかしく強飯式 日光山輪王寺

下野新聞
2016年4月3日

 日光責(ぜめ)ともいわれ、山伏が山盛りの飯を強いる奇祭「強飯式(ごうはんしき)」が2日、日光市山内の輪王寺護摩堂で行われた。

 本堂の三仏堂が大改修のため、3年前から護摩堂で行っている。式は午前と午後の2回あり、午前11時からの式には約230人が参列。ろうそくの明かりの下、荘厳な読経が響く中で日光山の秘法「採灯大護摩供(さいとうだいごまく)」などの祈祷(きとう)が行われた。

 その後、かみしも姿の頂戴人(ちょうだいにん)5人が登場。強飯僧が大杯で酒を飲ませ、3升(約5・4リットル)の飯が盛られたどんぶりを差し出して「75杯、残さず頂戴しろ」と大声で責め立てた。護摩堂前では、がらまきも行われた。

 家族4人で初参列した千葉県八千代市、会社員寺田昇平(てらだしょうへい)さん(34)は「責め立てる迫力に圧倒されました」と話していた。

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