《上州百景 涼感》色彩豊かな洞窟

上毛新聞
2017年8月24日

不二洞

発光ダイオード(LED)がひんやりとした自然の造形美を照らす。関東最大級の規模を誇る上野村川和の鍾乳洞、不二洞。カラフルな光の模様を付け、涼を求める人たちを迎えている。
約1200年前に発見された不二洞は総延長2・2キロ。県天然記念物に指定され、約600メートルが見学コースになっている。洞窟内は年間を通してほぼ11度に保たれ、夏は涼しく冬は暖かい。
大自然が作り出したアートの世界。LEDは鍾乳洞を水のような青のほか、緑、赤に照らす。らせん階段を上がり、ライトが当たった竜王の滝周辺は神秘的な雰囲気を醸し出している。
(宮崎浩治)

【撮影ポイント】ISO6400、25分の1秒、絞り4。鍾乳洞の全体が写り込むように14ミリのワイドレンズを使用した。

 

華蔵寺公園遊園地

夏の空から降り続く雪に、子どもたちは大はしゃぎ。半袖姿で大粒の雪を追い掛け、びしょぬれになって走り回る。セミの声が鳴り響く遊園地は、あっという間に“冬景色”となった。
華蔵寺公園遊園地(伊勢崎市華蔵寺町)で11日に始まったイベント「真夏に雪を降らせまショー」。人工降雪機で450キロ分の氷を雪に変え、約7分間にわたって降らせる。この時季恒例の企画だ。
最前列で楽しんだ伊勢崎宮郷小2年の高橋来亜さんは「涼しくて気持ちいい。雪を集めて雪だるまみたいにした」とうれしそうだった。イベントは16日まで連日開かれ、1日に3回実施する。
(大橋周平)

【撮影ポイント】ISO400、1250分の1秒、絞り5.6。雪の存在感を出しつつ、子どもの表情が分かるようにした。

 

夜の遊園地 

午後6時。夕闇に包まれるはずの遊園地に電飾がともる。前橋市大手町の中央児童遊園「るなぱあく」で、夏季限定の金曜に開かれる「るなぱDEないと」は、昼の暑さを忘れようという人たちが集まる。
ヘッドライトが光る豆自動車、ライトアップされた飛行塔。日中より格段に気温が下がった園内で、夏休み中の子どもたちが元気に走り回る。広場にはキッチンカーが並び、大人たちは子どもの様子に目を細めながら、冷たい飲み物で喉を潤している。
家族連れやカップルが楽しむ金曜夜の特別企画。18、25日も予定されている。
(山田浩之)

【撮影ポイント】ISO6400、50分の1秒、絞り5・6。小さい明かりをしっかり写し込んで雰囲気を出そうと、ストロボを使用せずに撮影した。

 

神流の涼

奥多野の山々を源流とし、関東有数の清流で知られる神流川。夏の間、神流町万場で川遊びや泳ぎを楽しめる神流川のスポット「神流の涼」が人気を集めている。
巨岩や浅瀬を利用して、川の流れの中で小さな子どもから大人まで、楽しめるようにアレンジ。子どもが岩場からドボーンと勢いよく川の中に飛び降りると、周囲から大きな歓声が上がった。
スポットは町こいこいアイランド会館前。川面に吹く風を受けながら、清流を堪能する子どもたちの笑顔がはじけていた。神流の涼は20日まで。
(宮崎浩治)

【撮影ポイント】ISO800、2千分の1秒、絞り20。細かい水しぶきを表現するため、速いシャッタースピードに設定し、清涼感を出した。

 

浴衣

夏は浴衣のシーズン。色とりどりの着こなしで、祭りや花火大会を楽しむ男女の姿は、見ているだけで涼を誘う。
前橋市千代田町の小川屋(伊藤大介社長)によると、今年のトレンドは和の古典的な絵柄が主流。2万円前後が売れ筋という。最近はレンタルや無料の着付けサービスもあり、気軽に夏のファッションを楽しめる。
女性を中心に、自分に合う浴衣をこだわって選ぶ人も少なくない。残りの夏、人混みで見る笑顔の浴衣姿が体をクールダウンしてくれそうだ。
(宮崎浩治)

【撮影ポイント】ISO640、800分の1秒、絞り6・3。笑顔が爽やかさを演出する瞬間を狙った。

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