栃木・矢板に文化スポーツ複合施設が4月1日オープン ホール、アリーナ…最新のIT技術も活用
建設を進めてきた栃木県矢板市末広町の矢板市文化スポーツ複合施設の建物が完成し21日、報道関係者向け内覧会が開かれた。スポーツと観光を結び付けたスポーツツーリズム、新技術を取り入れたデジタルトランスフォーメーション(DX)の拠点施設として4月1日オープン予定。文化会館機能も備え、バリアフリーにも配慮した最新の技術が随所に生かされている。
同施設は、老朽化などで取り壊す予定の市文化会館と市体育館を統合し新築された。市とちぎフットボールセンターに隣接する。
建物は鉄筋コンクリート造り2階建てで延べ床面積は3306平方メートル。総工費は15億700万円。高断熱で室内温度が一定に保たれるため、一般的な施設に比べ石油や石炭などの1次エネルギー年間消費量が54%削減される。
1階北側の多機能ホール(755平方メートル)は可動式ステージと移動観覧席216席を設けた上、570席分の簡易観覧用座席を用意。ステージや観覧席を収納してスポーツでも使用する。同南側のアリーナ(755平方メートル)はスポーツ中心の利用となる。
4Kカメラがホール、アリーナ各1台設置され、映像は人工知能(AI)でデータ処理する。これをIT機器と連動させることで試合・練習をスマートフォンで見たり、4月に開業する矢板市城の湯温泉センター宿泊施設でデータを活用したりできる。また健康づくり用に体型を撮影する3Dスキャナーや体組成計を設置する。
バリアフリーの環境整備として、アリーナ2階に1周約100メートルの「視覚障害者用ランニングコース」を設置。競技用車いす6台の貸し出しも行う。文化機能としては壁際に絵画や書をつるして展示できるピクチャーレールを設けた。
屋外に手こぎ式の井戸が設けられ、防災拠点ともなる。斎藤淳一郎市長は「(屋内外2施設で)スポーツツーリズムの相乗効果が期待できる。心と体の健康づくりの拠点、防災拠点などとして活用してほしい」と話した。
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