100年後も存続する神社に… 社紋やお守りのデザイン一新、コラボランチも登場 群馬・前橋市の産泰神社
安産祈願で知られる群馬県前橋市の産泰神社はこのほど、「これからの時代の母子やその家族に寄り添う神社へ」との思いを込めて社紋や授与品を一新した。社紋は、祭神である「木花佐久夜毘売命(このはさくやひめのみこと)」を象徴する桜が花開く様子をイメージ。安産祈願のお守りには、「産」の文字をかたどった祈願紋を入れた。5月からは近くのレストラン「オーベルジュ音羽倶楽部」で、同神社とコラボレーションした「安産祈願ランチコース」も提供。「子宝に恵まれたことを家族で喜び祝う一日にしてほしい」と願っている。
神社の存在意義を後世に伝えたい
少子高齢化に伴い、全国的に神社の数が減少。そういった中でも、神社の存在意義を多くの人に伝え、後世に残したいという思いから、同神社では昨年から、ブランディングに取り組み始めたという。
社紋や授与品のデザインは、同市の美術館「アーツ前橋」なども手がけたブランディングデザイナー、西沢明洋さんが代表を務める「エイトブランディングデザイン」(東京都)に協力を依頼。鯉登茂行宮司らの思いをくみながら、目まぐるしく変化する時代に沿ったブランディングが進められたという。
安産祈願に訪れた人が受けられる守り札やお守りなどの授与品には新たに、底のない柄杓「安産抜けびしゃく」も加わった。子宝・安産を願う「はりこ戌(いぬ)」も同神社のオリジナルデザインに変更。背中には社紋をかたどり、伝統を受け継ぎながらもシンプルなデザインに仕上げた。新たな授与品の頒布は、4月下旬から順次、開始するという。
デザインを一新したことについて鯉登宮司は「産泰神社をより身近に感じてもらえると願っている」と話した。
コラボメニューが登場 はれの日を家族で
5月から「オーベルジュ音羽倶楽部」で提供されるランチコースは、群馬県産の食材を使い、妊婦に配慮したカジュアルフレンチ。季節によって、使用する野菜や調理方法を変えるという。
前菜、ポタージュ、魚と肉2種類のメイン料理にパン、デザートの盛り合わせと飲み物が付く。ポタージュやメイン料理に添えられる野菜は季節によって変わる。また、飲み物にはカフェインの摂取を控える妊婦に配慮し、ノンカフェインのコーヒーやハーブティーの用意もあるという。デザートの皿には社紋があしらわれている。
かつては安産祈願というと、「女性が1人で訪れる姿が目立った」と振り返る鯉登宮司。お宮参りや七五三と同じように、子宝に恵まれ、安産を願う「ハレの日」なのに…という思いが強かったという。だが、最近は夫や家族と共に祈願に訪れる妊婦が増えたこともあり、「この機会に、家族で華やかにお祝いしてほしい」と期待している。
ランチコースは予約制で1人3000円。予約は音羽倶楽部(0120-843-663)へ。
詳細はこちら