《食いこ》マジロカフェ(茨城・つくば市) 真心込めた手作りラザニア

茨城新聞
2023年4月13日

マジロカフェ(茨城県つくば市)はイタリア料理のラザニアやフォカッチャ、ティラミスをメインで提供。現地で修業した経験を持つオーナーシェフ、大井健司さん(38)が時間をかけて手作りする。

メインの中でも特に人気が高いのが、ボロネーゼとベシャメルソースを使った「ラザニア 赤」。甘みが出るまで炒めたタマネギとニンジンに牛肉、トマトなどを合わせ、隠し味にしょうゆや八丁みそを加えて約2時間、じっくりと煮込む。日本人になじみ深い、和風の調味料を入れることで「年代問わず、誰でもおいしく味わえる上に、こくが増す」と大井さん。イタリアで培ったレシピを基に、独自のアレンジを加えた。

出来上がったボロネーゼは、バターや小麦粉、牛乳などで手作りしたベシャメルソースやラザニア生地、チーズなどと層になるよう、手作業で重ねていく。仕込みは約半日がかりだが、「一定のおいしさを届けたい」と大井さん自らが担っている。

3種類のラザニアの他に、フォカッチャは6種類、ティラミスは4種類用意する。生地にジャガイモを練り込んだフォカッチャは、うまみがあり、ふんわりもっちりとした食感。イタリア滞在中、毎日のように焼き上げていたものと変わらぬ味を再現した。

人気のフォカッチャ(左)とティラミス

小さな植木鉢のような器に入ったティラミスは、シャベル形のスプーンが添えられている。イタリア産マスカルポーネを使った本場のおいしさに加え、見た目のかわいらしさから人気の一品だ。

大井さんがイタリア料理に目覚めたのは、別のカフェに勤務していた20代半ば。イタリアで修業したシェフと知り合い、レシピを学ぶうちに「本場を肌で感じたい」と29歳でイタリアへ渡った。現地の飲食店を修業しながら巡り、知識と技術を身に付け帰国。都内のレストランなどで腕を磨いた後、2022年6月に店を開いた。

一から手作りのラザニア

カフェは自然に囲まれた洞峰公園の新都市記念館内にある。大きなガラス張りの窓が特徴的で、園内の景色を見渡しながらゆったりと食事が楽しめる。暖かな春の光が差し込む店内で味わうラザニアには、大井さんの確かな技術と手間を惜しまない真心がたっぷり。おいしさを一層引き立てている。

■お出かけ情報
MaSiLo cafe
▽つくば市二の宮2の20 洞峰公園新都市記念館内
▽営業時間は午前10時~午後4時半ラストオーダー
▽定休日は木曜、第1水曜、不定休(洞峰公園に準ずる)
▽(電)050(8883)8324