温かく足触りの良さ魅力 木村畳店(奥州街道) 木村寛さん(45)

下野新聞
2022年1月23日

 江戸時代の天保年間(1831~45年)に創業。私は8代目です。大学卒業後、車のディーラーに就職しました。そこで客を獲得する商売の大変さを知り、何代にもわたって店を愛してくれているお得意さんが多い実家の店を継ぎました。

 新品の畳や表替えをはじめ、ふすまや障子、網戸の貼り替えも行っています。普段は朝、お客さんの家から表替えをする畳を預かり、作業場で仕上げ、その日のうちに届けています。

 繁忙期は盆と正月前。畳をきれいにして、親戚などの訪問客を迎えたいというお宅が多いですね。新型コロナウイルス禍で訪問客が減ったのに伴い、注文が減った時期がありましたが、今年の正月前はだいぶ注文が回復してきた感じがします。

 畳の良さは、温かく足触りが良いこと。フローリングに比べて軟らかいため、高齢者や小さなお子さんがいる家庭にも安心して使ってもらえると思います。お薦めは熊本産のイ草で作った畳ですが、最近は和紙の畳も足触りの良さから人気があります。デザイン性の高い縁なしなど、好みや条件によってアドバイスしますよ。

 店の前には交通量の多い奥州街道があり、新幹線の高架も見えます。私にとってはなじみが深い景色ですが、新幹線の高架ができたことで周辺の景観ががらりと変わったと聞いています。

 ■メモ 宇都宮市今泉5の5の9。(問)0120・353・412▽営業時間 午前8時~午後8時▽定休日 日曜▽一押し商品 熊本産の畳表▽宇都宮を一言で言うと 意外に何でもある街