「鹿島たこ」水揚げ活況 肉厚で甘みが自慢 茨城・鹿島灘

茨城新聞
2021年12月23日

鹿島灘の特産のマダコ「鹿島たこ」漁が、正月を前に最盛期を迎えている。20日は約42隻が伝統のたこつぼ漁に出漁し、全体で約5トンの水揚げがあった。縁起物としておせち料理や贈答品の需要が多い。出漁は来年3月上旬まで続く。

鹿島灘漁業協同組合(茨城県鹿嶋市、長岡浩二組合長)では同日午後1時すぎ、出漁した漁船が水揚げしたタコを次々と市場に届けた。タコは大きさ別に分けた後、競りに出し、市場内は小売りや加工業者の威勢良い声が行き交い活況に沸いた。

同漁協などによると、鹿島たこは、肉厚で歯応えがあるのが特長。沿岸のハマグリやホッキ貝、伊勢エビなどを餌にして育つため甘みも強いという。

同漁協たこ部会の神成田(かみなりた)一男さん(55)は「鹿島たこは黒潮と親潮がぶつかる良い漁場で育つので、食味は明石など他のブランドにも負けない。ぜひ食べてほしい」と話した。

たこつぼ漁は、県内10漁協のうち鹿島灘とはさきの2漁協のみ実施。中でも鹿島灘漁協の水揚げ高は昨年度110トン超で県内最多だった。

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