漢字や線 独自の表現 風喜人さん個展

上毛新聞
2021年8月11日

 前橋市の書家、風喜人さん(59)の個展が、渋川市伊香保町伊香保の臨済宗仏光山法水寺内の仏光縁美術館で開かれている=写真。自由な発想で表現した約30点が、来場者を引き付けている。12月28日まで。

 サラリーマン生活を経て45歳のころ、書家に転身した風喜人さん。金文などの中国の古典に学ぶ一方、漢字や平仮名、アルファベット、線などを書いて独自の表現を追求する。

 会場には、法水寺が臨済宗の寺院であることにちなんだ「禅」「中庸」といった文字に加え、高さ、幅ともに2.7メートルの大作「伝」が並ぶ。どこからでも吹く風をイメージし、揺れるようなオリジナルの書体で記した「風」なども展示されている。

 風喜人さんは「書には人を突き動かすエネルギーがあると考えている。作品を見て、思っていることを実現するきっかけにしてもらえたらいい」と話している。

 午前10時~午後4時。木曜休館。入場無料。(奥木秀幸)