《釣り》涸沼のハゼ ぷるぷる、手元にアタリ 竿立て誘い根掛かり回避

茨城新聞
2020年10月17日

今回は鉾田市、茨城町、大洗町にまたがる涸沼でビギナーや子どもでも気軽に楽しめるハゼ釣りに挑戦した。手付かずの自然が残る涸沼は、2015年5月に湿地の保全や賢明な利用を柱とするラムサール条約に登録されている。

周囲約22キロの涸沼は、下流部で那珂川約7.5キロを経て太平洋に注ぐ。満潮時、川に海水が逆流し、海水と淡水が混じり合う、関東唯一の汽水湖として知られる。干満時の変化があり、涸沼の潮時は約3時間、海よりも遅れることが多い。

涸沼と涸沼川の違いは、潮の流れだ。涸沼は緩やかな流れだが、涸沼川は流れが急だ。流れが緩やかな方が釣りには適している。

涸沼のハゼ釣りで重要なのはポイントで釣り方を変えること。根掛かりが多いポイントでは、1本バリにして根掛かりを防ぎ、あまり糸を巻かずに糸を張ったままにして待つとよい。

根掛かりが少ないポイントでは、少しずつ浮かせて、糸を巻き、ポイントを探っていく。餌だけ取られるときは、餌をジャリメに変えると、魚が掛かる確率がぐんと高まるので試してほしい。

特に潮が動いているとき、釣れている時合いは、できるだけスピーディーにしたい。ヘチ際にもハゼがいるので、ポイントを移動しながら丁寧に探るのも大事だ。

タックルは、竿(さお)先が柔らかくアタリの取りやすさを考え、2メートル前後のトラウト用ルアーロッドと、1号のナイロン糸を100メートル巻いたリールで合わせた。ちょい投げ用の竿やバスロッドでも代用可能だ。

仕掛けは、てんびんに蛍光オレンジのナス型3号を使用し、赤ハゼバリ6号の2本バリにした。

ポイントによっては根掛かりの多い所もあるので、仕掛けの予備は多めにしたい。餌は食いのよいジャリメと大きなハゼ用に青イソメを用意した。

釣行開始は午前8時。ジャリメを付けて1投目。岸より15メートル付近へちょい投げした。そのままズル引きすると根掛かりをするので、竿を少し立てながら軽く誘う。

すると、ぴくぴくっと小気味よいアタリ。早速竿を立てて合わせると、今度はびくびくっと引っ張られ、釣り上げたのは、本命13センチのハゼだった。

その後30分アタリはなかったが、潮が動いてくるとまたもやぴくぴくっと竿先が震える。竿を立てて合わせると15センチのハゼが釣れた。

今回の釣果は3時間で8匹

 

場所を移動しながらの最終的な釣果は、3時間でハゼ8~17センチ8匹が釣れた。ぷるぷると手に伝わるアタリがなんとも心地よい、ハゼ釣りの醍醐味(だいごみ)を堪能した一日だった。(金丸釣具店店主・石田直也)

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