八溝ヒノキの新商品 まな板、ままごとセットなど8商品 那珂の材木店が販売

茨城新聞
2020年10月5日

建築資材卸売の楠見材木店(那珂市瓜連、沢畑佳宏社長)は八溝ヒノキを使った自社ブランド商品を立ち上げ、販売に乗り出した。建築資材の価格競争に頼らず、木材を扱う自社の強みを生かす。原料の仕入れから加工まで地元で行い、まな板や消臭機、ままごとセットなど8商品を開発。住宅需要が減少する中、新しい収益の柱にしたい考え。

八溝ヒノキを使用したまな板(楠見材木店提供)

販売を開始したブランドは「Hinoki no Chikara(ひのきのちから)」。主力商品のまな板は高さ3センチで厚みを持たせ、香りが楽しめるよう加工後すぐに真空パックしている。贈答用も意識し、箱入りで販売。半分の大きさのカッティングボードも扱う。風呂に入れればヒノキ風呂を手軽に楽しめる木材棒のセットや、木材チップも販売する。消臭機とままごとセットは受注生産する。価格帯は税抜き500~20万円と幅広い。

原材料にヒノキを使うことで高級感を出すだけでなく、「香りによるリラックス効果や消臭効果も期待できる」(同社)。木材は取引があった常陸大宮市の八溝ヒノキ専門の製材所から仕入れる。製品加工は那珂市瓜連の建具職人が行い、ハンドメードで仕上げる。各商品には漢字を使ったロゴを焼き印した。

4月にインターネットショップでの販売に乗り出し、9月からは茨城空港(小美玉市)で一部商品の取り扱いを開始。那珂市内では2カ所のギフトショップでまな板を取り扱い、ふるさと納税の返礼品にもなっている。9月には京成百貨店(水戸市)で展示販売も行った。

同社は今後、土産品としての販路開拓や将来的には海外展開も視野に入れる。沢畑社長は「日本のヒノキと職人で、世界に通用する商品を作っている。海外に向けても販売できれば」としている。

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