吉田松陰重宝した日本地図「赤水図」 原寸大のレプリカ販売 顕彰会

茨城新聞
2020年9月13日

高萩市出身で江戸時代の地理学者、長久保赤水(せきすい)(1717~1801年)の功績を伝える長久保赤水顕彰会(佐川春久会長)は、赤水が作った地図の原寸大レプリカの販売を始めた。幕末の思想家、吉田松陰も赤水図を重宝したと考えられることから、松陰が東北での旅について書き記した「東北遊日記」の足跡を記載している。

レプリカは両面刷りで、表面には1791年に完成した「改正日本輿地(よち)路程全図(赤水図)」の第2版を写した。松陰は1851年12月に江戸を出て翌年4月まで東北を遊歴しており、レプリカの地図上に松陰がたどった道程や宿泊地などを示した。

裏面には、赤水図の「原図」から第5版までの6図を掲載。細部を比べると、赤水が常に地図に改良を加えていった変遷と努力がうかがえる。

レプリカの大きさは縦84.6センチ、横128.8センチ。江戸時代と同じデザインののし袋に入れて販売する。価格は千円(税抜き)。東北遊日記や赤水図について解説する冊子も同封される。

佐川会長は「松陰も持って歩いた赤水図の果たした役割は、知られているより大きい。100年の間ベストセラーだった地図の移り変わりを見てもらえれば」と話している。

郵便番号と住所、名前、必要部数を記した上で、同顕彰会ホームページの問い合わせ欄から申し込むか、佐川会長(電)090(1846)6849、メールアドレスharuhisasagawa@yahoo.co.jpまで。