天然氷に「恵みの寒波」 日光 切り出し1カ月遅れ

下野新聞
2020年2月13日

 日光市御幸町(ごこうまち)の「四代目 氷屋徳次郎」の製氷池で12日早朝、この冬初めて市の特選日光ブランドに認定されている「天然氷」の切り出しが行われた。例年なら1月中に2回切り出せるが、記録的な暖冬の影響で1カ月遅れての作業となった。

 待ちに待った切り出しを手伝おうと、氷を扱う飲食業者ら約40人が駆け付けた。声を掛けながらカッターで切り出した1枚約40キロの氷を次々と、竹のレールに乗せ氷室へ運んだ。

 硬く透明感のある天然氷を作るのに2週間ほどで切り出しの目安の厚さ約15センチに育つ。しかし今年は約10センチ。例年なら、ひと冬で約160トンを切り出すが、この日は何とか約60トンを確保した。春の陽気が待ち受けており、この日で切り出しは終わるという。5月の連休中、県内外に出荷される。

 「自然が相手だから仕方ないが、この冬は駄目かと覚悟していた」と語る山本雄一郎(やまもとゆういちろう)代表(69)。2月に入り恵みの寒波が到来し最後のチャンスを生かした。「やっとだね。少量だけど良かった」とほっとした表情を浮かべた。

1カ月遅れとなった天然氷の切り出し作業