ブレックス 序盤から圧倒3連勝 B1 秋田に99-54 首位攻防へ弾み

下野新聞
2019年3月28日

 プロバスケットボールB1第30節は27日、各地で9試合を行い、東地区2位の栃木ブレックスはブレックスアリーナ宇都宮(宇都宮市体育館)で同地区5位の秋田と対戦、99-54で快勝した。3連勝で通算成績は41勝9敗。順位は変わらない。

 ブレックスは序盤から秋田を圧倒した。第1クオーター(Q)は渡辺裕規(わたなべひろのり)の3点シュートを皮切りに4連続得点などで23-7。残り3分には腰痛のため昨年10月20日のホーム北海道戦を最後に戦列を離れていた田臥勇太(たぶせゆうた)が出場し、会場を沸かせた。第2Qは反撃を試みる秋田に対し竹内公輔(たけうちこうすけ)のブロックショットなど堅い守備で流れを渡さず、前半を39-21で折り返した。

 第3Qは鵤誠司(いかるがせいじ)、遠藤祐亮(えんどうゆうすけ)らの3点シュートなどで大量37得点をマークし、リードを拡大。第4Qも田臥が立て続けにシュートを沈めるなど主導権を譲らなかった。

 ブレックスの次戦は30日午後3時5分から、千葉県の船橋アリーナで千葉と今季最後の首位攻防戦を繰り広げる。

【ヒーロー】38歳 ホームで復活 田臥5カ月ぶり出場

 「おかえりー」。第1クオーター(Q)6分38秒に途中出場し、約5カ月ぶりに公式戦のコートに立った田臥勇太(たぶせゆうた)主将を割れんばかりの拍手と歓声が包んだ。「ファンとチームの支えのおかげ。改めてバスケを楽しいと思えたし、この感謝を絶対に忘れてはいけない」。38歳のベテランにとって3月27日は特別な日となった。

 ファーストプレーのディフェンスをフットワークで守ると、オフェンスでは竹内公輔(たけうちこうすけ)とコンビネーション。相手の隙を突いて右サイドのコーナーからリングへ走り込み、フリーでパスを受けると、ゴール下で待つ竹内にノールックパス。得点機を演出した。第3Q残り1分31秒には竹内を壁にしてシュートスペースを作り、ジャンプシュート。同18秒には、比江島慎(ひえじままこと)のアシストを受け、お手本のようなフォームで外から決めた。

 腰痛のリハビリ期間中は、体の柔軟性やケアの仕方を一から見直しながらトレーニングを行い、「先につながるように、やれることはできる分だけやる。この年齢でけがしたことを学びに変えなければいけない」。ファンの期待を励みに、一段ずつ課題を乗り越えてようやくたどり着いた。

 レギュラーシーズンは残り10試合で30日からは千葉との首位攻防2連戦。復活を果たした背番号0は「チームとして勝つしかないし、1試合1試合大事に戦いたい」と必勝を誓っていた。