ニホンライチョウ 15年ぶり国内公開  那須どうぶつ王国 1歳雌雄 

下野新聞
2019年3月19日

 国の特別天然記念物で、絶滅危惧種のニホンライチョウ2羽が15日、那須町大島の動物園「那須どうぶつ王国」で報道陣に公開された。

 公開されたのは、ともに1歳で同園で飼育する雌(体長約25センチ、体重580グラム)と雄(体長約25センチ、体重584グラム)。2羽とも元気よく鳴いたり歩き回ったりして、愛らしい姿を見せた。同園の佐藤哲也(さとうてつや)園長は「動物園と環境省が保全に取り組んできた活動や、ライチョウのことを知ってほしい」と話した。

 環境省によると、国内で1980年代に3千羽いたとされるライチョウは、減少が続き91年に絶滅危惧種に選定されたが、人工飼育で数が増え公開につながった。国内での公開は2004年、長野県大町市の大町山岳博物館の雄1羽が死んでから15年ぶり。

 この日は、大町山岳博物館や上野動物園(東京)など4施設で、計6羽の一般公開が始まった。那須どうぶつ王国はこの日が休園日のため、一般公開は16日から。公開時間は午前11時~午後1時。繁殖期や体調によっては公開しない場合もある。