デリシャス! 米ロサンゼルスで人気 JAかみつが産イチゴ 今年から空輸 粒、味、色そろい高評価

下野新聞
2019年2月21日

 【鹿沼】JAかみつがが東京都の大田市場に出荷しているイチゴが、米国カリフォルニア州のロサンゼルスに輸出されている。品質が高く評価されており、注文数も伸びているという。同JAの大橋正春(おおはしまさはる)組合長(67)は「海外でも評価が高いと聞き、生産者としてはうれしい限り。安心安全、おいしいイチゴの生産に努めたい」と話し、海外輸出の拡大を視野に入れている。

 19日に開かれた同JAいちご部会の目揃(ぞろ)え会で、主要出荷先の大田市場の担当者から報告があった。主に鹿沼市内で生産されている同JAのイチゴは同市場で建値(基準価格)となっている。粒の大きさ、味、色などの品質が高いのが理由という。

 関係者によると、今年初めから仲卸業者が週2回空輸。ロサンゼルスの食料品スーパーに直接卸しているという。当初は1回500パックだったが再注文が多く、現在では一度に800パック前後を空輸している。すべてとちおとめで同JAが特別に選び、1パック12粒から15粒を1段詰めにした「黒箱」と呼ばれる高級品。ロサンゼルスの店頭では1パック2千円前後で販売されているという。

 大田市場の競り人で東京青果果実第2事業部の水ノ江勇太(みずのえゆうた)さん(36)は「粒ぞろいなのでJAかみつがのイチゴは安心して輸出できる。現地からのオーダーも増えており、もっと量は増えると思う」と予想する。

 207軒のいちご生産農家をまとめる同JAいちご部会の江俣伸一(えまたしんいち)部長(60)は「これまでの京浜地方、そして東北への出荷を大切にするのはもちろん、新たな販路として輸出は魅力的」と話す。

 県はイチゴの輸出先として香港やカリフォルニア州をターゲットとしており、同JAも香港への輸出を本格的に考えているという。